頼むから自由にしてくれないか?

創作、ブンゲイファイトクラブ、六枚道場について綴る文芸にんげん。あとたまにラーメンと仮想通貨。ラーメンライター。

ADHDだと思ったけどそうじゃなかった人へ

私は仕事ができない。

具体的に言うと物忘れがひどい。10秒前に考えたことを忘れ、思い出すのに20秒かかる。
Todoリストは有効だけど、todoが思い付きすぎて、何を考えていたか分からなくなる。一つのことに注意できなくて、注意散漫だ。それが要領の悪さに繋がってる。年下の同僚にも侮られるしな。

これが社会人になって明らかになった私の性質だ。
それまでの学生生活では考えたこともなかった。

そして調べていくとどうもADHD という病気が当てはまりそうだと分かった。

私は当時転職を一回しており、その転職先でも挫折していた。つまり二つの会社で役に立たなかった。それは私の精神を大いに蝕んだし、実際鬱病一歩手前になって辞めた。私の精神はここら辺からずっと成熟していないように思える。

さて。
私は自分の要領の悪さ、社会的能力の欠如をADHD という病気に求めた。「病気なんだから仕方ないね」と誰にも言われるために。私が自分を守るために、周りの期待値をとにかく下げることに執心していた。

数少ない、ADHD を診断できる病院にいった。そこで二時間に渡る検査をし、一ヶ月後に結果が出た。私はやっと楽になれると思った。自分の欠陥に証拠が持てる。自分に根拠を持てる。それは私にとって前進になるはずだった。

しかし、お察しの通り、私はADHDではなかった。それどころか人よりも優れたIQがあり、知能指数があった。苦手だと思っていた数学の分野が一番評価が高かった。

私は再び拠り所を失った。
私は一体なんなのだろう。
人より優れたスペックがあるのに、何故人より劣っているのだろう。
私はなぜ仕事ができないのだろう。 
なぜ、物事を忘れてしまうのだろう。
なぜ、人に侮られなくてはいけないのだろう。
 
私は正常だと医学は言う。
しかし、私の日常はそれを許さない。

だから、私は仕方なく、それを真正面から受け止める。他に何もできない。先を見通すのも苦手だし。

私は自分が何者かわからないまま今日も要領悪いまま仕事をしている。

もし、あなたにもそんな覚えがあるなら、どうか気を確かにもってほしい。
医学は優れている。だけど医学はあなたのことを知らない。周りもあなたを客観的にはわかっている。しかし、主観的にはわかっていない。
あなたは自分に自信がない。自分の主観を客観できていないからだ。そして、それは誰にもできない。

自分の主観を客観し、自分の拠り所を求めるにはどうしたらいいか。

簡単だ。友達を作ろう。あるいは恋人。あなたのことを認めてくれる人を作ろう。

もしかしたら既にいるかもしれない。それならあなたは幸せだ。苦しいかもしれないけど分かち合える。あなたはきっと乗り越えられる。

あなたはきっと孤独だろう。だから友達を作って筋肉をつけよう。大概はそれで乗り越えられる。

友達がいない人はわたしと友達になろう。私はラーメンと小説が好きだ。あと、大概の話題ならついていける。注意散漫でいろんなことをよく考えるので。

お疲れ様。明日もそこそこ頑張ろう。

・追伸
ADHDってAC/DC みたいでかっこいい。